長田区役所前の新湊川公園で菜園始めます。その名もウジャマー菜園

2023年3月、長田は新湊川のほとりで、新たにアーバンファームをつくるプロジェクトがスタートします。

長田神社前商店街や長田区役所といった長田区の中枢のそばを流れる新湊川。
再度山や会下山、高取山からもたらされる緑の恵みを神戸の海まで運び、豊かな食を作り出す自然のサイクルの一部として、私たちの暮らしを支えてくれています。

しかし残念なことに、実はここ、神戸市内で不法投棄が一番多い場所なんだそう。
ペットボトルや弁当殻、ひどい時には布団や自動車が投げ込まれていたこともあったくらい。
そんな場所で2021年、「誰もがほっこりできる水辺空間にしたい!」と立ち上がったのが、SoooGood ながたという地域グループでした。

SoooGood ながたのメンバーの方々。

「とにかく楽しく、遊ぶように活動すること」をモットーに、これまで延べ1300名のゴミ拾いボランティアを募り、新湊川の環境改善に取り組んでこられたそうです。

(左上・下)SoooGoodながた、新湊川周辺での活動の様子。大人から子供まで、ゴミ袋片手にまちのお掃除。(右上)SoooGoodながた 代表の西山 泰さん(左)。(右下)SoooGoodながたの一員で、ウジャマー菜園の運営代表となる尾谷 伸也さん。

この春、その新たな取り組みとして動き始めたのがシェア菜園の運営です。

神戸市が近年力を入れて取り組んでいる「エディブルパーク※」。
※エディブル……「食べられる」「食用の」という意味。

使われていない空地や公園を農園に変え、地域住民のコミュニティの場として活用する動きで、これまで、兵庫区の「平野コープ農園」や「ウンガノハタケ」、中央区の「北野エディブルヤード」で、実験検証が行われてきました。
今回、SoooGood ながたが新たに名乗りをあげ、活用されていなかった「新湊川公園」をもっと楽しく良くしていこうという発想の元、シェア菜園を始めることになりました。

長田の中心で、山からまち、そして海までをつなげる場所。
長田に暮らす人々みんなが楽しくつながる場所。
そんな場所を目指して、2023年3月、長田でウジャマー菜園が始まります。

なぜ”ウジャマー菜園”?

長田といえば、国際色豊かな人々が暮らすまちとして知られていますが、きっかけは、そんな長田で活動するひとりのアフリカ人ダンサーとの出会いでした。
ウジャマー(Ujamaa)ースワヒリ語で “家族”、“お互い様”、“大農園” を意味する言葉。
「この言葉を教わった時、なんだかすごく素敵な言葉だなあと思ったんです。そして、今回作る菜園にぴったりな言葉だと直感しました」。SoooGoodながたの代表 西山さんはそう語ります。

山と海、まちの人々のコミュニティがここでつながり、みんなが家族のように助け合う。
人だけじゃありません。野菜や果樹、虫や川の生き物……ここに集まるものぜ〜んぶ仲間であるという感覚で、ほっこりした菜園にしていきたい。
そんな願いを込めて、ウジャマー菜園と名付けることにしたそうです。

ウジャマー菜園 完成イメージ図。

シェア農園で野菜の栽培や収穫を楽しんで。そして、もうひとつの目玉は……?

まずは、参加者それぞれでお好きな野菜などを栽培・収穫していただける畑エリアをつくり、春から種まきをします。参加されるメンバーで利用区画をシェアし、それぞれ担当する畑で農作業をしていただけます。経験がない方でもやる気があれば問題ありません。活動日には、農家の方から指導を受けながら、作付計画の作り方や栽培について学ぶことができます。

「平野コープ農園」のシェア畑での作業の様子。

夏野菜の栽培に慣れてきたら、秋からチャレンジしようとしているのがコミュニティーガーデン。参加者みんなで活動しながら少しずつ作り上げ、美しいガーデンが畑の横に増設される予定です。

目指すは、野菜と草花の混合農園です。
地域のみなさんにとっての心安らぐ菜園にしていければとの思いから、畑の利用者でなくとも訪れることができて、緑と色とりどりの花の景色にほっこりするようなエリアを計画しています。

畑の利用者とワークショップ参加者を募集します!

これから始まるウジャマー菜園をともに作り、野菜や草花の栽培にチャレンジしたい方を募集します。
自分の畑だけでなく、菜園全体をみんなで協力して維持管理していこうというウジャマー菜園の考え方に賛同いただける方に、ぜひ参加していただきたいと思っています。
細かな利用条件は以下をご確認ください。

〈畑の利用者募集要項 〉
ウジャマー菜園では、隔週土曜日(第1、第3)の午後に活動日を設け、菜園全体の手入れを行っていく予定です。
また、活動日には、栽培方法や手入れについて農家さんから直接指導を受けていただけます。

利用条件
1.必ず週に一度以上、足を運び、作業を行うことが可能な方を対象とします。また、畑をきれいに管理せず、他の利用者に迷惑がかかる行為があった場合、他の方にお譲りいただく場合がございます。
2.農薬を使用せず、有機肥料のみで栽培します。
3.基本的には、月に一度は必ずいずれかの活動日を作業時間にあて、農家の指導を受けて頂きます。 (活動日に参加出来ないが、利用したい場合は別途ご相談ください。)
4.共益費月額¥5,000(税込)で、半年ごとのお支払いとなり、料金は前払いとなります。
道具はご自身で用意していただきますが、道具の一部を設置できるスペースを敷地内に設ける予定です。
春の利用に関しては、2023年4月1日〜2023年8月末の5か月間となります。以降、半年ごとの利用更新になります。

菜園づくりワークショップ参加者も募集!

ウジャマー菜園の開園に向けて、菜園作りワークショップを開催します。
ワークショップの内容は以下のとおりです。
みんなで一緒に菜園を作り上げましょう!

■概要
【日時】令和5年3月11日(土)10時〜16時、12日(日)10時〜16時、18日(土)10時〜16時
※予備日:3月19日(日)

【場所】長田区新湊川公園(長田区役所前)
最寄駅:神戸高速線「高速長田」駅(徒歩5分)/ 神戸市営地下鉄西神・山手線 「長田」駅(徒歩6分)

【内容】
■ワークショップ1日目:3月11日(土)10時〜16時

〈作業内容〉
・レイズドベッドづくり
畑の畝となる場所に木の枠を作ります。

募集人員:15名程度
講師:たかとり工務店 川原康弘さん

「平野コープ農園」でのレイズドベッドづくりワークショップの様子。

■ワークショップ2日目:3月12日(日)10時〜16時

〈作業内容〉
・ロープワークで柵づくり
菜園の周辺を取り囲む柵は、ロープを編んで作ります。
ロープは、長田港 駒ヶ林浦漁業会から譲っていただいたもので、ロープ編みのプロである漁師さんから編み方を教わりながら作っていきます。

募集人数:15名程度
講師:神戸の若手しらす漁師チーム「ペアトローリングス」尻池 宏典さん

ペアトローリングス 尻池 宏典さん

■ワークショップ3日目:3月18日(土)10時〜16時

〈作業内容〉
・土づくり
神戸ポークを飼育する高尾牧場からいただいた豚ふんや牛ふんの堆肥を土にすき込み、レイズドベッドに運搬、流し込む作業です。

・コンポストづくり
菜園から出る残渣を肥料に変えるためのコンポスト。木材にビス打ちでコンポストを組み立てていきます。

募集人員:15名程度
講師:たかとり工務店 川原康弘さん

スコップで土をかき混ぜたり、一輪車で運搬したり、力仕事で汗を流してスッキリ!

【その他】
・雨天中止です。その場合、作業は予備日(19日)に実施いたします。
・新型コロナウイルス感染症の流行状況に応じて開催内容を変更する場合があります。
・発熱、咳等風邪のような症状がある方や体調不良の方は、参加をお控えくださいますようお願いいたします。

【主催】神戸市、食都神戸運営共同事業体、有限会社Lusie、SoooGoodながた

応募方法
畑の利用をご希望の方は、まず以下の問い合わせフォームより、氏名、住所、電話番号、年齢、職業を記載の上、お申し込みください。ご応募いただいた方と面談の上、参加農家・事務局メンバーにて総合的に決定する形になります。なお、近隣にお住まいの方、 いずれかのワークショップに参加して頂ける方を優先とさせて頂きます。
ワークショップのみの参加も可能です。その場合、「ワークショップのみ参加希望」をご選択ください。

定員に達し次第、締め切らせて頂きます。畑の利用者募集は20組ほどを予定しています。

応募多数の場合、審査の上、入会をお断りする場合もありますが、理由については開示させて頂いておりません。

申込フォーム:https://forms.gle/uHWiaxdP2vKVs5o2A

申込締切:2023年2月28日(火)

・定員:各日 大人15名ずつ(お子様の同伴可)
・参加費:無料
・その他:お弁当の支給有(大人分のみ。お子様のお食事は別途ご用意ください)