本格的に農業を学びたい人のための
農業スクールです。
2023年秋からの募集をスタートしました!
(募集期間 : 2023年6月1日 〜 6月30日)
マイクロファーマーズスクールは神戸市北区上淡河地区をステージとして、自給だけでなく生業として農業を実践したい人、その中でも農業と農業以外の仕事の両立を目指す人向けのスクールです。神戸という街は3分1が農地であり、都市と農村が30分ほどの距離の近さ。この神戸ならではの立地を活かし、新型コロナ以降の働き方を一緒に模索し、神戸らしい兼業農家を目指す人向けに開講されました。
2020年9月よりスタートし、初年度は11名の一期生が卒業を迎えました。そして2期目に突入した2021年秋には、神戸市で新たに創設された就農制度「ネクストファーマー制度」の研修認定校にも登録されました。
この制度の内容は、認定研修機関にて短期間の農業研修(合計100時間程度)を受けることで、100平方メートル〜1,000平方メートル未満の小規模な農地を借りることができるようになり、その農地で複数年農業を実践し実績を農業委員会に認められれば、就農資格が得られるというものです。そしてその認定研修機関として、本スクールが認定されました。
つまり、従来的には農家資格を得るためには今までの仕事を辞めることを余儀なくされる状況でしたが、仕事を続けつつ本スクールに通いながら新規就農、そしてマイクロファーマーを実現する道が開ける状況になってきました。
そんな“マイクロファーマー”と呼ばれる人が増えることで、多様性がもっと農の世界に広がり、多様な農への関わり方が増えることで、生きていく上で欠かせない”農”を、より私たちに身近なものとして取り戻せるのではないかと考えています。そしてここからマイクロファーマーのコミュニティが生まれ、卒業後も仲間として助け合っていける、そんなことを願っています。
講座は、午前中の実習と午後の座学です。実習では、露地畑約70平米(10メートルの畝を5本程度担当を予定)の個人区間での実践と、全体区画(穀物や豆類などの栽培)を体験する形になります。
作業は秋シーズン(冬野菜)からはじまり春シーズン(夏野菜)へ進みます。野菜栽培は大きく分けると夏野菜と冬野菜に分かれており、1年春夏秋冬を通じて、気候や野菜の育ち方を体験して、年間の流れを掴むことが大切だと考えています。スクールでは農薬を使わず、有機肥料を使った栽培方法をベースとして、プロのアドバイスを受けながら自ら植えるものの作付計画を行うことから始めます。
また農村では自らの畝だけを管理し満足するのではなく、周辺の管理など責任を持って共同で行うことや、地域の方々への配慮も大切なことです。
日々の活動の様子はこちら からご覧ください。
集合 : 10時
午前中 : 実習
昼休みと休憩 (1時間半程度)
※昼休みは長めとし、ランチと休憩、昼寝、仕事に関わるメール返信程度の時間を確保
午後 : 座学 (2時間程度)
解散 : 16時頃
(開始時間は、交通状況などによって柔軟なスタートとしますが、基本的には10時から)
※集合前、解散後の時間は自由に畑作業可能
・「私塾」的な場所と考えています。私たちの運営する淡河町野瀬地域にある古民家の一部を利用し、EAT LOCAL KOBE FARMERS MARKETやFARMSTANDで出会った農家や関係する人たちと繋がりながら、体験や知恵の共有を行う、学びの場です。 (注釈:塾とは元来「門の両脇に設けられた部屋」の意で、その小部屋で家族や近しい人々に向けた学びの場であったことから、私的な教育の場をさすようになった)
・農以外の仕事をもちながらも、生計として (もしくは生計の一部として) 農業を成り立たせることが大切だと考えています。よって、リタイア型のセカンドライフとしての農業を追求する目的ではありません。野菜を販売店に卸す、自ら直接販売する、イベントで売る、CSA (Community Supported Agriculture) お任せセットで販売する、加工品にして販売する、POP-UPショップとして飲食営業する、通販ビジネスをするなどなど、そのやり方は百人百様です。そのためには販売方法やパッケージデザインなどのセンスも重要です。どのようなスタンスであれ、初めから最終的に販売することを意識し、計画を立てていきましょう。自らが設定した購買層に求められるもののバランス感、自ら販売できる実行力も身に付けられたら。育った野菜に価格をつけて、ファーマーズマーケットで実際に体験販売することも予定しています。先輩農家さんと出会い、未来のお客さまに繋がるきっかけにもなればと思います。
・卒業後については、参加者それぞれの背景にあわせて相談に応じます。このスクールでは、EAT LOCAL KOBEのネットワークを通じて、やる気のある人たちが「兼業農家として就農できる」「いまの仕事に農を取り入れて多角化・活性化していける」そんなチャレンジできる環境づくりを目指したいと考えています。
・基本的に、農薬を使わず、有機肥料を使った栽培方法をベースに講義をすすめます。規模の小さなマイクロファーマーならではの農への関わり方に適していると考えるからです。農業における栽培方法の選択は100人いれば100通りあると言って良いほど多様です。肥料の選択、機械使用の有無、資材の組み合わせや使い方など、農家それぞれが自身の考えや想いを持ち、それを田畑に注いでいます。ひとことで「◯◯を使わない」「◯◯を使う」と言う表現では語り尽くせません。当スクールでは、そんな農の多様なスタイルに触れてもらうための場でもありたいと考えています。そのため講座では、様々なスタイルを知ってもらえるよう先輩農家の畑の見学や、外部講師による特別講義なども行います。また、番外編として、麹づくり体験や牧場見学など、農業とつながりの深い手しごとや畜産についての学びの場も設けています。
募集期間 (定員) : 秋スタートと春スタートの年2回
※ 開講スケジュールは、こちら よりご確認ください。
・1年コース180,000円+税
(基本コース開始時前納・分割払いをご希望の方は契約書締結並びに銀行引落し手続きにより対応は可能です。その場合月額16, 500円+税の月額引落になります。途中でドロップアウトされた場合においても、支払いを続けて頂く必要があります。)
・半年コース100,000円+税
(半年後のドロップアウトが可能になります。こちらは分割対応しておりません。カリキュラムは基本1年受講を前提としています。)
レクチャー受講料 (加できなかった場合は動画により座学に関しては受講可能) 、畑の利用料、保険
種代、苗代、肥料代、資材費 (支柱、マルチなど)
くわ、鎌、ジョレン、三角ホー、ショベル、移植ゴテ、灌水道具、管理機などの農具
・秋コース:毎年6月1日〜6月30日ごろ (10名の予定)
・春コース:毎年1月10日〜1月30日ごろ (5名の予定)
※応募状況によっては、早めに募集を締め切る場合もございます。
参加希望の方は、以下のフォームに住所、氏名、電話番号、現在の職業 (なるべく詳しく) 、志望動機 (800字以上) を記入の上、事務局まで出願申請してください。書類審査の上、面談 (オンラインもしくは現地等で実施予定) の上、最終受講者が確定します。受講確定においては、志望動機や職業背景などを判断材料に、事務局で最終参加者を選定させて頂きます。 (選定の理由等については回答致しません。)
・申し込みフォーム : https://forms.gle/JPasKKZN9RZVmzYz9
その他の詳しい情報は、以下のリンクよりご確認ください。
・現地への移動・交通について
・Q&A
・1期生の声
・1.5期生の声
お申し込みに際し、ご質問などがある方は、contact(at)kobe-relocation.com((at)を@にかえて)までご送付下さい。
<MICRO FARMERS SCOOL開講によせて>
講師陣より代表して森本聖子からのメッセージはこちらからご覧ください。
・中西重喜 (メイン講師・淡河在住農家、農業歴40年、元兵庫県楽農生活センターの農業専門技術指導員歴10年、農業にかかわること全般から、畜産のこと、淡河地域のことを担当)
・森本聖子 (メイン講師・淡河在住農家、農家歴10年、農業にかかわること全般から、農業としての職業化支援計画を主に担当)
・中井久雄 (講師サポート・北区在住農家、2018年新規就農、農業にかかわること全般を担当)
・小泉寛明 (メンター・一般社団法人KOBE FARMERS MARKET代表理事(EAT LOCAL KOBE FARMERS MARKET運営)、神戸R不動産ディレクター、農業以外の仕事から定住・ダブルワークに繋げる道筋支援を担当)
・鶴巻耕介 (事務局・淡河町在住兼業農家、神戸里山エリアの移住や創業支援、淡河宿本陣跡保存会理事、文化財巡視員など、現代版百姓になるべく複業を実践。農業のこと、淡河での定住、地域の仕事などを幅広く担当)
・久保陽香 (事務局・鹿児島や北関東でDIY修行生活後、神戸市版地域おこし協力隊に着任。農業のこと、淡河での定住、スクールの事務局などを幅広く担当。有限会社Lusie所属)
・保田茂 (農学者・神戸大学名誉教授・兵庫農漁村社会研究所代表、元日本有機農業学会会長。農業経営・地域活性化分野で活動、農業経営学に有機農業という新しい分野を切り開き、理論と実践を統合。最近では食育に取り組んでいる。)
・弓削忠生 (弓削牧場場長・個人の酪農家としてはじめてカマンベールチーズやフレッシュチーズの製造販売をする。乳製品以外にも野菜づくり、ハチミツ採取、エネルギーも含め牧場内の循環型農業・自給自足体制を目指す。)
・西馬きむ子 (ヘルシーファーム・西区の有機農家。1982年より有機農業を開始し、国や県の農業委員も勤める。同時に「(有)ヘルシーママSUN」を設立し、農業に従事する女性の地位向上に尽力する。季節ごとの農業体験や、米麹や味噌作りといった農村暮らし体験などを通じて、有機農業の大切さを伝えている。)
・三宅幸江 (NIUfarm・北区の農家、ファーマーズマーケットなどにも参加し、野菜・自家製加工品の販売や飲食の出店を行う。田舎料理や保存食づくりが得意。裁縫のWSの開催なども行っている。)