POP UP ポートランド開催レポート マーケット編(後編)

11月11日土曜日は東遊園地で開催のファーマーズマーケットにてPOP UPポートランド本番の日。メンバーのうち、プレシャスさんはオリジナル・ソイワックス、ジェイミーさんは染め物、レティさんはアートのワークショップを開催。料理人のルナさんは、昨日森本聖子さんやその他神戸の農家さんから仕入れた野菜でポートランドと神戸のコラボメキシカンタコスをつくってくれました。ファーマーズマーケットの後は、メンバーがトークイベントに参加。女性やマイノリティーという立場でスモールビジネスを運営するメンバーが、各々どのようなスタンスで仕事しているのか、スモールビジネスに対するポートランドの街の空気感について聞きました(レポートは下にも続きます)。

プレシャスさん特製のオリジナル・ソイワックスを使って、ポートランドのスタジオで開催されるものと同じように、オリジナルのキャンドルづくりを。

ジェイミーさんが弓削牧場や北区淡河で採取した植物を使って、バンダナサイズの小さな染め物を。

レティさんのワークショップでは参加者同士がお互いの顔を見合いながらそれぞれの絵画作品を完成させていくという、体験型のオリジナルアート。

アトリエ・レピスとしてルナさんが共同出店。レピスのオーナー大久保たえさんは、たまたま直前10月にポートランドに旅行に行っていたので、ステイシーさんのファームなどで事前に交流していたこともあり、連携も上手くいった。

ルナさんは、神戸の野菜を使ってMole rojo con vegetablesというメキシカンメニュー。Moleとはメキシコのソースのことで、これは、トマトやトマティーヨ、唐辛子、ピーナッツなどをペーストにしたソースにチョコレートを加えたもの。これに柿のソースとセロリの柚子風味のピクルスを合わせて、上にはたくさんのオイルソテーや焼いたバターナッツかぼちゃ、大根、ケールやセロリ葉、大根葉をミックスしたものをのせていました。

ポートランドでのPOP UP神戸(KOBE SAKE & FOOD GATHERING 開催の様子はこちら)で神戸側から食事を担当した三宮の居酒屋「いたぎ家」さんは、弓削牧場の牛乳をつかったフレンチトーストを提供。11月8日神戸到着直後、いたぎ家さんで交流会を開催した。

来ていただいてありがとうございました!

 

トークセッション:ポートランドの今。女性オーナーのスモールビジネスってどんな感じ?

 

このセッションでは、ジェイミー、レティ、マユミ、ルナ、プレシャスの5名が女性オーナーのスモールビジネスというテーマで登壇。ポートランドという街で生活しているみなさんの生活のリアルな心境などを聞きました。

Q.神戸の印象ってどうですか?

- ポートランドと同じような小さな都会で、人々の距離の近さ、そして人の温かさを感じました。都市のスケールとしてちょうどよい。農村とも都市が近いし、ポートランドと同じような距離感で農家とスモールビジネスのお付き合いができる。東京から移動してきたのですが、(良い意味で)街のスケール感や人の感じが大きく違ったのが印象的でした。

 

Q.みなさんどうやって生計たてているのですか?他の仕事もしている?

- 今はみんなそれぞれ自分のビジネスひとつでやっています。今のようにひとつの仕事で生計がたつようになるまでの間は色々と仕事を掛け持ちしたりしながらやっていました。

 

Q.スモールビジネス、小さくあることに何かメリットありますか?また小さいことのデメリットをどうやって乗り越えていっているのでしょうか?

- 小さいからオーナーの個性が強く反映されたものが生み出せると思う。Chelo(ルナのメキシコ料理店)では、基本野菜は地域の小さな農家から購入している(およそ8割から9割)。こういうことは小さいからできる。また小さいから柔軟に変化に対応できると思う。

そしてポートランドでは小さいもの同士が助け合う文化がある。ライバル同士であってもレシピやノウハウを交換したりすることもある。たぶん、一緒にスモールビジネスの市場をつくっていく同志という考え方があるからじゃないかな。他の街ではこういう雰囲気はなかった。レシピ提供やノウハウ提供したとしても、絶対に店やビジネスの雰囲気は同じ店にはならないと確信してるし、スモールビジネスの良さはそうした個性がつくる雰囲気だと思う。

 

Q.女性やマイノリティーとしてスモールビジネスを運営していて感じることがなにかありますか?ポートランドではそうしたビジネスを支持する流れがあるのでしょうか?

– トランスジェンダーとして生きてきて、色々苦労もあった。メキシコで生まれ、アメリカへの移民でもある私は、そんな自分を育ててくれているポートランドの街自分にあっていると感じている。小さなレストランのオーナーとして常時5〜6名のスタッフとともに店を運営するが、トランスジェンダーや移民が店をもって、やっていけるよ、ということを示したいという気持ちもある。

 

Q.SEEDS to PLATE TOURを続けられていますが、その意図は? 

– 女性ファーマーや、マイノリティーのグループが一緒に活動すること。それは一つの社会への提案だと思う。同じテーマをもつメンバーが一緒に一定期間ともに旅をして、違う国でワークショップや料理を提供する。みんなスモールビジネスのオーナーで金銭的に裕福というわけではないので、いつもポートランド出発前に自分達でファンドレイジング(資金集め)イベントを開催したり、ポートランドの公共機関のサポート、日本の自治体、受け入れ側の協力でなりたっている。今回も、渡航費はトラベルポートランド(神戸観光局のようなDMO団体)による支援を受け、神戸市/YOUIが主催するマーケット内でのワークショップ・トークイベント出演によりこのような交流が可能となった。お互いの街の協力によって成り立つ交流、素晴らしいですよね。

今年のPOP UP PORTLANDでは、いつものファーマーズマーケットに比べて、かなり多くの来場者がみうけられました。特にポートランドが好きな日本人の方々、日本在住の外国籍の方々の姿が。会場で、来週ポートランドに行くからと、早速ルナのレストランを予約したり、プレシャスの石鹸ワークショップを予約している人もいました。前述のアトリエレピスの大久保たえさんも直前にポートランドに行っていました。こうしてお互いの行き来が続く交流が続くと良いですね。

また来年も違うメンバーで来神を計画してるとか。ではまた会いましょう!