A SMALL CIRCLE OF FARMERS MARKETーみんなでつくろう!小さな循環ー
EAT LOCAL KOBEとは
神戸の地産地消を推進する公民一体のプラットフォームとしてスタートし、2015年には社会実験としてファーマーズマーケットを開催。その後、一般社団法人 KOBE FARMERS MARKET(以下、(一社)KFM)が誕生し、神戸市と共催でファーマーズマーケットを継続するなか「EAT LOCAL KOBE 」を(一社)KFMが継承。引き続き神戸市と協力し地産地消の推進に取り組みながら、民間による店舗やスクールを展開するに至る。
FARMERS MARKET
主催:EAT LOCAL KOBE FARMERS MARKET 実行委員会 実行委員会
(一般社団法人KOBE FARMERS MARKET・神戸市経済観光局農水産課)
FARMSTAND及びMICRO FARMERS SCHOOL
運営:有限会社Lusie
私たちにとってのEAT LOCAL(地産地消)とは
”気持ちよく、楽しんで食べること”
その目的は
環境にも心を向けることで「気持ちよく」、「楽しみながら」継続することで広がり、子どもたちにより良いバトンを渡すため
EAT LOCAL(地産地消)、SHOP LOCAL(地域の食材を使ったお店での買い物)のいいところ
①食材の移動を近距離にすることで、輸送に必要なエネルギーを削減できます。
②生産地と消費地の心の距離が近づきます。
③生産者を身近に感じることで、消費者は食材を大切に感じ、フードロスの削減につながります。
FARMERS MARKETのいいところ
①ローカルの旬を感じることができます。
②生産者は会話から消費者のニーズをダイレクトに聞きだし、生産に活かすことができます。
③消費者は会話から知りたい情報を得て、支持したい生産者を見つけることができます。
④地域で経済を回すことを意識するようになり、自分たちの足元を強くすることにつながります。
EAT LOCALのはじめかた
「農家さん、漁師さんと話してみよう!」
「今ココにあるもので献立てみよう!」
「ローカルの食材を使ったお店に行ってみよう!」
「自分でも育ててみよう!」
そして神戸から広がっていく
神戸には、豊かな農漁業がある「生産地」という役割だけでなく、都市としての「消費地」という役割もあります。そのためEAT LOCAL KOBEが市内産へのアクセスだけでなく、地産地消へのきっかけ・ゲートウェイとなり、その実践が県内産や国産へも拡がることを願って、10年目も活動していきます。
農家さん、漁師さんだけに任せず、より多くの消費者が「食」を自分ごととして手の中に取り戻せますように!
地産地消のその先にあるもの
OUR MISSION
「 EAT LOCAL, THINK GLOBAL, and LINK TOGETHER」
・神戸の農漁業を振興すること。
・神戸の食環境が、安全で環境に優しく、適正な価格であり続けること。
・地域の農漁業者、農水産物加工業者、飲食店関係者、一般消費者のみならず様々な年代、国籍、職業の人々のための「食」を通じた交流の場をつくり、共に成長できるコミュニティーを育むこと。
OUR PROJECT
・FARMERS MARKET – 消費者と生産者が直接出会うことができる場づくり
・FARMSTAND – 神戸の農水産物を常に購入できる場づくり
・MICRO FARMERS SCHOOL/URBAN FARMING – 都市住民に農ある生活への入口をつくり、小さな生産者を増やす事業
・YOUTH – 次世代のために種をまく事業
10年目を迎える2024年の春、「A SMALL CIRCLE OF FARMERS MARKET」と題して、活動の経緯や変遷を振り返り、EAT LOCAL KOBEが目指すローカルの姿を再確認します。
マーケットを始めたい方々のヒントになればと資料なども公開!「EAT LOCAL KOBEが大好き!」「ファーマーズマーケットをやってみたい!」と共感してくださる方々に届きますように。
【目次】
1. FARMERS MARKETのつくり方と込める意図
2. FARMERS MARKETはじまりからいま
3. FARMERS MARKETからうまれたこと
(1) FARMSTAND
(2)MICRO FARMERS SCHOOL
(3)URBAN FARMING
(4)YOUTH
(5)漁師さん達との連携
(6)神戸暮らしの小さな度
(7)FARM to FORK
DATEBASE ー9年間の思い出ー
※タイトルをクリックするとページに飛んでご覧いただけます。
1. FARMERS MARKETのつくり方と込める意図
ー消費者と生産者が直接出会うことができる場づくりー
毎週土曜日に開催することで ”イベント” ではなく、毎週ローカルのものをお買い物ができる “インフラ的な場所になり、「生産者と消費者を継続的につなぐ」ことができる”コミュニティ”を目指し継続してきました。
神戸市は開催場所の調整、(一社)KFM)は運営と役割を分担。経費は出店料で賄われ、広報は関わる人がそれぞれの立場で協力しており、メディアの皆さんやお客さまの口コミも大きな力となっていて、まさに「みんなでつくろう!」を実践してきました。この朝市の特徴は、こうして行政と民間がそれぞれに得意な役割を受け持ち、フェアに協力し合って作ってきたことです。行政だけで出来ること、民間だけで出来ることには限界がありますが、力を合わせることで越えられる壁があると感じます。
ここでは、私たちが大切にしている5つのことを軸に、経緯やルールなども掲載しています。マーケットに参加する人が必ず受けるオリエンテーション(ビジョンやミッション、ルールやお願いなどを共有する20分程度のもの)で使用する資料も公開します。これからファーマーズマーケットを始めたい人たちへの小さなヒントになればと思うからです。
ルールにも、仕組みにも、内容にも、それぞれに意味があり、願いを込めています。今回それを知ってもらい、少しでも共感してもらえる部分があったなら嬉しいです。いつもご理解とご協力をありがとうございます!
1.みんなで育む神戸の朝市
「DIT」Do It Together!を合言葉にする工作物担当・Teamクラプトンも一緒に「みんなでつくろう!」という精神で活動してきました。初期には会場のテーブルやベンチを出店する人たちも一緒に制作・メンテナンスを行い、2018年にFARMSTAND がオープンする際は一緒に家具を作ったりペンキを塗ったり。まさに、みんなでつくってきました。また農家さんからの提案で、準備の20分間・片づけの20分間は、その日に出店する全員で全体の設営・撤収の作業をすることも継続しています。
みんなで行うという習慣は、集う人たちが常に思いやり、協力しあうマインドを持つことに繋がり、それはコラボ商品の充実にも寄与するだけでなく、親しい関係が増えることでより早く場に馴染み、自身が楽しめることにも繋がります。そして自分のことだけでなく周りに配慮する習慣を持つことは、安全を保つ上でも効果を発揮していきます。
このマーケットは出店料をもとに運営されています。信じ合うことを前提とした自己申告制の歩合となっているため、定額制ではありません。マーケットを経済の面からも持続可能にするため、支え合うマインドを軸に、その日たくさん売りあげた人はたくさん納め、少ない場合は最低出店料を納めるという仕組みになっています。(最低出店料3000円、ごはん当番のみ5000円・テント&テーブル付) これは間接的ではありますが、マーケットに訪れてお買い物してくださる方々にも支えられているということです。
安心で美味しいものを届ける人、それを楽しみ味わう人、場を整える人、情報発信する人、応援してくれる人など、誰にも役割はあり、私たちは食を通じて繋がり支え合っている。「明るい社会の小さな縮図」そんな場でありたいです。
2.ローカルの旬を味わうために
いまローカルにあるものを味わい楽しもう!そのためにマーケットでは、食材加工のプロである食物販店や飲食店のみなさんには、お客さまが実際に味わうためのお手伝いをお願いしています。それが初期からのルールのひとつ「神戸産とのコラボレーション」です。
「神戸にもこんな食材があるんだ!」「なるほど、こんなふうに食べたらいいんだ!」そんなことをコラボ商品を通じて知ってもらい、いろいろな家庭やお店でも実践してほしいです。例えばカレーひとつにしても、春は筍、夏はモロヘイヤ、秋はイチジク、冬は大根など。焼菓子なら春は空豆餡のどら焼き、夏はズッキーニのショコラケーキ、秋は落花生でピーナッツバター、冬はビーツのマフィンなど、今あるもので作る地産地消の実践は新たな視点と楽しみをくれます。
新たなお店が参加する時、慣れないコラボ商品を作ることは難しく数も少なめですが、回数を重ねるごとに楽しそうな様子になり種類も増えていきます。始まりはルールでも、親しい農家さんが増えたり、今あるもので作る楽しさやルールが刺激となって、新たな美味しい商品は毎週のように生まれていきます。
そして、これらのマーケットならではの楽しみと拡がりを支えてくれるのは、実はお客さま。新たにチャレンジした結果を「おいしかったよ!」「うちでもやってみたよ!」などとお声がけしてくださるとそれは安堵と自信になって、そこでコラボ商品が完成となります。マーケットならではの美味しさを生み出すコラボルールの存在を知っていただき、ぜひ引き続き一緒に人気商品を生み出してください。
※ルールでは、食物販店は販売する商品の2割以上が神戸産使用であること。ごはん当番は使用する食材の2割以上が神戸産であることとなっています。現状はそれ以上を積極的に使用されていて、100%の場合もあります。
3. まちなかでも田畑や海を感じてほしい
「おしゃれなマーケット」を目指しているからではなく、景観に配慮するためにもルールがあります。なぜかというと、公園や海岸・歩道・神社などの公共の場所を使用させていただくことが多く、そこに来られる方々はマーケットを目的にして来られる方ばかりではありません。本を読んだり、のんびりしたり、心穏やかに過ごしたり、景観も楽しみたい方も多いはず。だから私たちはカラフルなテントや、賑やかなノボリ、目を引く派手な装飾は使用しません。大きな音も出しません。「目立たなくなってしまう」そんなことは考えません。
誰かだけが特別に目立つ必要もなく、それぞれの商品が会話と共に、必要としてくださる方のところへ巣立っていけばいいだけです。そこには里山や漁村を感じられるようなものが、そっと寄り添ってくれていたらいいなと思います。農家さんが持ってきてくれた、畑から抜いたまんまの落花生やトウモロコシが並んでいたり、見たことがないジャガイモやナスの花が飾ってあったり、大漁旗が悠悠と吊られていたり。お菓子屋さんやコーヒー屋さんのテーブルにも、季節のあしらいが見つけられます。
それはおしゃれにするためにそこにあるのではなく、おもてなしの気持ちから置かれています。訪れることが少ない農村や漁村の存在や、神戸らしい自然な雰囲気を感じてほしいという気持ち。ぜひそんな目線でも、マーケットを楽しんでもらえたら嬉しいです。また、「来たときよりも美しく」ということも大切にしています。「ありがとうございます!」という気持ちも込めて、出店する人や運営する人だけでなく、訪れてくれるお客さまとも一緒にゴミを減らし、きれいに気持ちよく会場をお返しできたらと思っています。
4. 未来に種をまく取り組み
この朝市では、まちなかで消えつつある行事を取り入れつつ、子どもたちが「ファーマーズマーケットに行きたい!」と思ってくれるような企画を大切にしています。夏には楽しいスイカわりや水遊び、冬には新年を祝う餅まきなど、開催場所の移動がない時には絵本やおもちゃの貸し出し、ゲーム大会や子ども向けのツアーなども行ってきました。マーケットに関心を持ってくれるきっかけが、どれだったとしても、そばには農家さんや漁師さんもいて、その存在を身近に感じながら成長してほしいからです。
知らない・見えない場所で、私たちが生きるための生産を担ってくれている人たちがいます。まだわからなくても、ふんわりでもいいから、それを子どもたちに感じてほしい。「ぼくもお魚を獲る人になりたい!」という子どもの声は微笑ましく、「神戸にファーマーズマーケットがあったから農家になりたくなった!」そんな若者の声にも励まされました。学生さんが子どもたちのために食育ワークショップをしたり、フェアトレードの商品を販売したりすることもサポートしています。マーケットに参加したい学生さんはぜひご連絡ください。
さて、BE KOBE募金と称して通年で募金箱を設置するのも、実は子どもたちに向けた取り組みでもあります。知らないところで、今どんなことが起こっているのか?それを知ったり、誰かと話し合うきっかけになればと思うからです。阪神淡路大震災を経た神戸にとって、防災や減災の意識は受け継がれてほしいです。そして今は災害への寄付が中心ですが、いくつかの目的から寄付先を選べるような仕組みにしたいとも考えています。1枚のコインであっても大切なお金、それをどう社会へ活かすか?という選択と意思表示の練習として「子どもたちの寄付」という行為がもっと身近で、社会へ参加する始まりの一歩となってほしいです。ぜひ子どもたちにコインを1枚握らせて、BE KOBE募金へ日常的に参加させてあげてください。
5. みんなで変化を楽しもう!
正直なところ、プラスチックの問題に関しては積極的には実践できていません。ルールとしては、プラスチック製カトラリーの提供不可くらいで、あとは各ブースで判断をお任せしています。ケーキやパンなどの個包装はいまのところ義務で、無しでは屋外で販売できません。市民と行政の話し合いができたらいいですね。野菜に関しては、乾燥から守るためには個包装が必要なものと不要なものがあります。農家さんによっては最初は裸で販売し売れ残りそうなものだけ袋詰めしていくなど工夫する人もいます。
どう生産しどう販売するのか?誰からどんな物をどう買うのか?そこには自由な選択があります。買い物は投票です。生産する人にだけに環境への責任を負わせるのではなく、私たち消費者も一緒に向き合っていくことで、生産者と消費者がフェアになればいいなと思います。
栽培や漁にまつわる環境負荷削減のための資金や労力を「私だったら?」と想像してみるところから始めてみたいです。すぐに私たちが出来ることとしては、マイバッグの持参に加えて、マイカトラリーの持参。そして使い古しのプラ袋や新聞なども持参すれば、裸の野菜や濡れたものでもそのまま受け取ることができます。
世界を広く見渡せば、使い古しのプラ袋や新聞を持参したり、しわしわになった野菜にも抵抗がなく、量り売りが当たり前という社会もあるでしょう。それが義務や強制ではなく、意識が高いひとだけの問題でもなく、日本でも当たり前になるにはどうしたらいいのでしょう?
マイバッグを持つことも最初は抵抗がありましたが、今ではすっかり日常になり、お気に入りのバッグを選ぶことも楽しいですね。野菜を裸や量り売りで買うことも、生産者と消費者が一歩一歩歩み寄って、いつか当たり前になったらいいなと思います。10年目のマーケットでは「みんなで変化を楽しもう!」そんなメッセージを発信していきたいです。
FARMERS MARKETのつくり方
ーオリエンテーション資料ー
ファーマーズマーケットに参加する人全てが、参加の前に受けるのがオリエンテーション。「どんな経緯で」「なにを目指して」「どんなルールで」毎週継続しているのかを知ってもらうためのものです。「いつかファーマーズマーケットをやってみたい!」そんな方に小さなヒントを見つけてもらえたらと思い、オリエンテーション資料も添付します。コチラからご覧ください。
マネージャーに聞いてみました!
「ファーマーズマーケット事務局として毎週大切にしていること」
・みんなが互いに助け合うような場作り
・たくさんの人と挨拶し、会話すること
・農家さんや漁師さんが中心であることを常に意識する
・相談事や頼み事、ちょっと言いづらいことでも言いあえる関係作り
・マーケットはイベントではなくインフラを目指していること
・準備、片付けなど、作業を効率よく
・すべての人にウェルカムな気持ちで接すること
・キッズフレンドリー
・人と人を繋ぐ
・相手の立場に立つ
「これから大切にしたいこと」
・自分と同じ世代を増やすこと
2. FARMERS MARKETのはじまりからいま
2014年 「木の下で開催しなさい」「毎週続けて開催しなさい」
ファーマーズマーケットの社会実験を行う前に、アメリカ・オレゴン州ポートランド市を訪れ、ファーマーズマーケットを視察し、運営団体にヒアリングを行いました。ここで受けたアドバイスが私たちの方針の大きなポイントとなっています。
それは「木の下で開催しなさい」「毎週続けて開催しなさい」というもの。「空いているスペースや駐車場を使ってマーケットを開催すればよいというものではなく、人々が訪れたいような気持ちのよい空間で開催しなさい」「毎週開催しマーケットを日常化させることが重要で、続ければ続けるほどお客さんは来てくれる」という言葉が強く心に残りました。
2015年春 「東遊園地・活性のための社会実験」として
2015年にウェブサイトでの情報発信をスタート。それは神戸で育てられている季節の食材を紹介し、誰がつくっているのか、どこで買えるのかというシンプルな発信でした。(神戸の農漁業)その後、神戸産の食材を生産者から直接買える場を市内の中心部に作ることが必要だと感じ、ファーマーズマーケットの実験的開催につながります。
はじめてのファーマーズマーケットは、6月13〜14日(土・日) に中央区・東遊園地で2日間開催。たまたま同時進行で動いていた東遊園地の活性化のための社会実験に参加できることになり、ポートランドで教わったように気持ちのよい木々の下で開催できる運びとなりました。(2日間で18店舗ほど参加)
はじめての開催にどのような反応があるか不安もありましたが、少し告知しただけにも関わらずたくさんの人が集まりました。「農家さんと話してみたい!」「どんな風に野菜が育てられているのか聞きたい!」といった声が多く、消費者と直接会話してみたかった農家さんからも好評でした。(春のマーケットの様子はコチラ)
2015年秋 「本当に毎週開催できるの?」
「毎週続けて開催しなさい」というポートランドで教わった言葉を信じ、2度目の社会実験を6週連続+1週で合計7回、秋に開催しました。事務局の設営・装飾などの手間を減らしたコンパクトな運営とし、新たな出店者さんもお誘いしてブースを増やし実施しました。テントやテーブルなどの什器は、公園内にある少し離れた建物の軒下に保管。毎週その移動にふらふらになりながらですが、ボランティアさんたちの協力もあって、なんとか終えることができました。(毎週、農家グループ5店舗(10数名の農家さん)、食物販6店舗、朝ごはん担当1店舗、コーヒー担当2店舗ずつが出店)
毎週開催することでお客様が分散してしまうのでは?という心配もありましたが、結果的には毎週お客さまが増えて、全7回が終わる頃には「これからどこで野菜を買ったらいいのか…続けてほしい!」とお客さま、「もっと消費者に直接届けたいから、続けてほしい!」と農家さんの声。
そんな声が聞こえたなら継続しないわけにはいかない!ということになり、社会実験を卒業し、毎週開催にむけて一般社団法人の立ち上げを含めた様々な準備をスタートしました。
2015年冬 「小さなマーケット」と「みんなでつくろう!」
春からの継続開催を目指して準備を進める傍で、コミュニティの醸成も兼ね、場所を元町駅近くのカフェ・マルメロに移し、毎週土曜日に「ちいさなマーケット」を開催しました。毎回4-5ブース(交代で農家2、食物販やコーヒー3店舗ほど)でしたが、助け合っての運営を重ねることで互いに理解や信頼が深まり、春に向けて土台を堅めることができました。
また春からの準備として、みんなでテーブルやベンチなどの什器も手作り。農家さん、お菓子屋さんや行政など「みんなでつくろう!」を合言葉に集まりました。
2016年 いよいよ春夏秋冬・毎週土曜日に!
4月16日の土曜日から、「食都神戸」という取り組みで地産地消を推進する神戸市と、このファーマーズマーケットのために立ち上げられた(一社)KFMとの共催となり、ここからは毎週土曜日に開催することで ”イベント” ではなく、毎週ローカルのものをお買い物ができる “インフラ” 的な場所、「生産者と消費者を継続的につなぐ」ことができる ”コミュニティ” を目指し継続します。
神戸市は開催場所の調整、(一社)KFMは運営と役割を分担。ここからはテントやテーブルなどの什器をハイエースに積み込み移動させることで、毎週の労力を減らす工夫も始めました。(ファーマーズマーケットの動画)
毎週土曜日のマーケット以外にも、神戸市主催の年に一度のお祭り、食都神戸DAY・FARM to FORK、農家さんを講師に招いた「暮らしの学校」、神戸大学名誉教授・保田 茂先生を招き有機農業を軸に日本の経済を考える「保田ゼミ」、すまうら水産さんと連携した地引網のイベントなど、新しい取り組みをスタートしました。
2017年 新たなスタイルのマーケットも!
2016年12月に続いて、2017年1月以降も毎週土曜日で進み、春には神戸まつりが開催される週末に旧居留地・大丸神戸店横へはじめての出張マーケット。冬には、いまでも人気のスペシャルマーケット「淡河DAY」を初開催!「おうご」って読むんだよ!というところから、神戸の農村への興味関心が高まりました。秋にはポートランドから農家や食にまつわるメンバーが来神し「ポートランドDAY」を開催。調理デモンストレーションや販売、食事会なども行い交流を深めました。年末には多様な人たちと楽しみたいと「HOLIDAY MARKET」を企画。年末年始の準備や贈り物選びに、今でもいろんな方が訪れてくれます。また、マーケットのルールとして始まったコラボ商品も定着し、自然と加速。
今は全8ページで春夏秋冬と発行している季刊誌も、この年の春から。初回のみ4ページでスタートしました。
2018年 「毎週から毎日へ!」FARMSTAND
「土曜日以外にもマーケットに参加する農家の農産物を購入したい!」との声を受けて「毎週から毎日へ」というキャッチフレーズで、3月末・北野坂にFARMSTANDをオープン。壁や家具の製作にマーケットの仲間たちも参加して、みんなで作りました。
マーケットではマーケット内料理教室「みんなでたべよう!」を月に一度ほどで開催。農家さんが作る水キムチやハーブウォーター、桃とすもものマリネやイチジクの豆腐クリームがけ、フライパンでつくる焼き芋など、神戸の食材でデモンストレーションと試食。楽しく美味しく学びました。これはコロナ禍直前まで継続したプログラムとなりました。
2019年 健やかなまち、心、からだ
神戸の様々な人や活動が紹介された本「ローカルエコノミーのつくりかた」が発刊され、このマーケットに興味を持った人たちの視察やインタビューも増えました。地に足ついた健全なまちには、ローカルにおける経済的循環もある程度は必要だと感じる人が増えてきたように感じました。
マーケットでは、健やかな心身をつくるのは、食と運動ということで、芝生を使ってPARK YOGAを企画。お日さまのもと、風や呼吸も感じながら、心身に向き合う時間は、この朝市にもぴったりです。YOGAだけでなく、いろんな運動とコラボレーションしたいです。
農家さんとの協業も一歩深まり、農村部に新しい拠点も完成!北区の古民家「farmhouse ケハレ」では、スクールの前身となる連続ワークショップもスタートしました。
2020年 コロナ禍にこそ、青空市を!
「なぜスーパーマーケットと同じように休まず食を届け続けられないんだろう」という疑問を強く抱きながら、4月と5月のマーケットはお休みしました。休業中はスタッフが直接配達するデリバリーに挑戦したり、医療従事者の方々へお菓子をお届けしたり、はじめてInstagramライブも開催。
そして「こんな時こそ屋外で開催する朝市は、ハイリスクの方々のお買い物に貢献できるはず!」と、神戸市と協議を重ね、コロナ禍での安心安全に配慮した独自の新たなルールを作り、6月に再開してからもお客さまも含めたみんなでコロナ禍のスタイルを模索しました。(一方通行、パネルの設置、飲食中止など)6月、マーケットから生まれた農家さんとつくる学校・MICRO FARMERS SCHOOLの募集を開始しました。
夏には飲食店をまんなかにしたナイトマーケットをはじめて企画。追加のルールも増えて息苦しい状況となっても、マナーや思いやりを持って協力し合えば、自分たちで神戸らしい場を作れるんだ!ということをお客さまと共に体験できた貴重な開催でした。
秋には、漁師さんとのスペシャルマーケット「OCEAN FRONT MARKET」にもチャレンジ!日頃は客船が並ぶ港にはじめて漁船が並び、その向かいには農家さんの軽トラという特別なマーケットになりました。飲食店が使用する食材は神戸のハモや魚!
この秋はスペシャルマーケット「西区DAY」が登場!西区を西と東に分け開催しました。西区らしく花苗農家さんが参加されたのも良かったです。そしてコロナ禍でもルールを守って年に一度のお祭り「FARM to FORK」も開催しました。
2021年 旅するマーケット
2015年の社会実験から拠点としてきた東遊園地の公園再整備工事に伴い、このマーケットらしい新たな開催場所を求めて神戸市内を旅を開始しました。(東遊園地最後の開催の様子)
6月5日は漁師さんにも協力いただき「ON THE BEACH」と題して、初の須磨海岸での開催。旅仕様の看板やフラッグもお目見えし、海風の洗礼を受けながらも幸先の良いマーケットとなりました。
梅雨休みを経て、7月は旧居留地・浪花町の道路上と三井住友銀行公開空地にて「試験開催」しました。これは神戸市と警察の長い協議の結果、実現。こうして場を切り開いてくれる公の姿勢に感動しました。それに応えなくては!という責任感も強く感じましたが、ルールを守りみんなでつくるというマインドがお客さまにも定着しているため、問題なく試験開催を終え、無事その後の使用が許可されました。「みんなでつくる」というのは正にこういうことで、それを可能にしたのは公民間の「信頼」でした。
昨年夏のOCEAN FRONT MARKETと、ポートタワーでのナイトマーケットからヒントを得て、神戸らしい夏のライフスタイルを提案したいと、8月〜9月初旬はメリケンパークの船着場にてナイトマーケットを予定し、多くの協議と準備を重ねました。しかし一度は開催できたものの、その後は台風、そしてまたの緊急事態宣言下で中止に。
神戸市とも議論を重ね、広々とした屋外空間で開催する青空朝市を必要とされる方々に向けて、淡々と食をお届けしていくということで、9月中旬に須磨海岸で再開。更なる厳戒体制の中、この日はリストバンドも登場し、検温のチェック体制なども強化しました。このとき開催されるイベントなどは一切無く、ファーマーズマーケットを担当する神戸市の方々は、大きな責任を負って再開の決断してくださいました。そして、それに応えてくれたお客さま。また、みんなでつくるということを目の当たりにしました。(マーケット再開のお知らせ)
10月には漁協さんと共催して、初の垂水漁港での開催。続いて11月は旧居留地へと戻り、12月〜1月はデザインクリエイティブセンター KIITOにて。この一年の旅は、不慣れさと厳しいコロナ禍が重なり、官民共に無我夢中でやり切ったというのが実際のところです。
2022年 やっと楽しくなってきた!旅するマーケット2年目
新年のKIITOから、2月は旧居留地に戻ったり、3月は初の長田区・鉄人広場へ。4月は垂水、5月は須磨海岸、というように、2年目はほとんどが経験のある場所ばかりとなり、場所それぞれを楽しむ余裕が出てきました。コロナ禍も落ち着きを見せ始めたため、マーケット内イベントも再開。カモメンやウエストンなど区のキャラクターたちもやってきてくれたり、楽しい雰囲気も復活してきました。
2023年 WE ARE BACK!
旅にも慣れ終わりに近づいた頃に、2月六甲道南公園、3月弓弦羽神社さんという、はじめての場所へお邪魔しました。中央区より東へ一度も旅したことがなかったため「マーケットが旅の最後にまさかの東神戸にやってきた!」と大歓迎してもらい嬉しかったです。
そして4月にはやっと東遊園地に生還!旅がうまくいかず途中で消滅してしまうかも、、と覚悟をしての旅出だったので、みんなでつくった旅、みんなで潜り抜けたコロナ禍を振り返り、思わず涙が溢れました。
そのあとはすっかり旅慣れたこともあり、東遊園地の追加工事や使用不可の日に加えて時々は、ご縁いただいた場所へとおでかけしています。私たちに軽やかさと強さを与えてくれた旅に感謝!
2024年 キラキラした光が集まる、神戸の夜景のように
神戸の魅力は、六甲山から見た夜景のように、キラキラした小さな個人事業主がたくさんいることだと思っています。だから(一社)KFMは、ローカルの食を通じて共感し合える農漁業者さんやお店の人が集まる「共に笑顔を生み出せる団体」でありたい。
そこに集うのは、一人でやりくりする人、デビューしたての人、店舗を持たない人から、家族経営、創業100年近い老舗など様々ですが、みんな対等で、尊敬し合っていて、清々しい。そこから生み出されたものも、きっと美味しくて気持ちいい。そんな小さな輪をこれからも大切に、共感してくださるみなさんと共に守り育てていきたいです。
いつも温かいご理解とご協力をありがとうございます!
3. FARMERS MARKETからうまれたこと
EAT LOCAL KOBEの目的の一つは、神戸の農水産業を広く知ってもらい、農漁業者、加工業者、飲食店、消費者、行政など、幅広い交流の場をつくり、共に成長できるコミュニティを育むこと。マーケットでの出会いがきっかけで、新たな事業や様々な取り組みへと拡がっていきました。
3. FARMERS MARKETからうまれたこと
(1) FARMSTAND
(2)MICRO FARMERS SCHOOL
(3)URBAN FARMING
(4)YOUTH
(5)漁師さん達との連携
(6)神戸暮らしの小さな旅
(7)FARM to FORK
(1)FARMSTAND「毎週から毎日へ」
ー神戸の農水産物を常に購入できる場づくりー
「土曜日以外にもマーケットに参加する農家の農産物を購入したい」との声を受けて「毎週から毎日へ」というキャッチフレーズで、2018年春・北野坂にFARMSTANDをオープン!FARMSTAND では、FARMERS MARKETに参加する農家さんを中心に、毎日スタッフが自ら西区や北区から採れたての野菜や農産物をピックアップして、みなさんにお届けしています。そして、神戸の海や牧場からのローカルフードも並びます。ほかには兵庫県産のもの、スタッフがオススメするもの、国内外のオーガニック商品など、LOCALと ORGANICをテーマに、楽しさも大切にしながら商品を選んでいます。キッチンでは、FARMSTANDに集まった食材を余すことなく使った日替わりランチやデリ、スイーツ等を毎日作っています。カフェスペースをご利用いただきイートインもOK!テイクアウトも可能です。そんなランチの特集記事はこちら ↓
「農漁業者に伴走する、委託販売ではなく買い取ることで食材への責任というバトンを受け取る、フードロスを生まない仕組み、今あるものでつくる、地域への貢献、営利と非営利のバランス、余すことなく」そんなことを大切にして、毎日営業しています。
▶関連記事「毎週から毎日へ。地産地消をもっと日常に。」「ABOUT FARMSTAND」
2015年 はじまり
そんなFARMSTANDですが、実は2015年からオフィス前での無人販売をスタートしていたんです!ファーマーズマーケットの社会実験で知り合った農家さんたちが、まちへ配達するついでに、事務局のオフィスにも立ち寄ってくれることになり、オフィス前での無人販売がスタート!口コミだけで広がり、ご近所さんたちから好評でした。
2018年 北野坂にFARMSTANDがオープン
マーケットに参加してくれていた農家さんや料理人、コーヒー屋さんからもマネージャーを迎えました。八百屋さん経験者はいませんでしたが、自分たちの感覚でお店の基本を作っていきました。内装や家具もマーケットと同じく「みんなでつくろう!」を合言葉に作業し、閉店するお店から受け継いだものにペンキを塗ったり、リユースの木材で作ったり。基本的には手作りと古いもので仕上げました。
2020年 オンラインショップFARMSTAND DELIVERY がスタート!
コロナ禍をきっかけにスタート。外出が難しい状況で「マーケットにもFARMSTANDに行けないから、オススメ野菜を送ってもらえませんか?」という声をもらい、おまかせ野菜セットのデリバリーをはじめました。いまでは、野菜セットに加え、自家製加工品やオリジナル商品などもラインナップに加え、EAT LOCAL KOBE の世界を広くお届けしたい!という想いで続けています。
▶関連記事「お客様とのこんな会話から生まれたデリバリー」
🔽デリバリーの特集記事はこちら
(2)MICRO FARMERS SCHOOL
ー都市住民に農のある生活への入口をつくり、小さな生産者を増やす事業ー
「MICRO FARMERS SCHOOL(以下MFS)」は、神戸市北区淡河町をステージとして、生業として農業への道を目指そうとしている人、もしくは自給自足生活に挑戦しようと考えている人、その中でも農業と農業以外の仕事を両立しながら目指そうとする社会人向けの農業スクールです。
※神戸市で新たに創設された就農制度「ネクストファーマー制度」認定校
2020年よりスタートし、毎年約15名が受講、一年間の座学と実習を通じて野菜栽培、食品加工、ファーマーズマーケットでの販売体験など実践を通じて学びます。(現役生、卒業生インタビューはコチラ)
2022年からMFSの枠組みの中に既存の「保田ゼミ」が加わり、新たなコースとして農家の手仕事や保存食をテーマに学ぶ「農家の暮らしから学ぶ・秋と冬」、2023年には「園芸療法 講座 ~ 植物の力を借りて私たちにできること ~(全8回)」が開講しました。
「食」という大きな鉢があったとして、そこには大きく立派な石(大規模農家さん)、キラキラ光る小さな石(小規模農家さん)が埋め尽くすように入っています。その中でマイクロファーマーズは、その石と石の隙間を埋める「一粒の砂」のようなもの。小さな一粒だと思うかもしれませんが、その砂粒たちがどんどん増えて、時にはくっついて塊になったりしながら隙間を次々と埋めていくと、いつしか「食」という鉢は満たされていきます。MFSは、そんな社会を目指しています。
小さいながらも確実に「食」の隙間を埋めることで社会に貢献しながら、自身も豊かに生きていく。そんな「小さきこと」「兼業であること」を強い利点とする “マイクロファーマー” が増えることで、農の世界にもっと多様性が広がり、”農”を私たちの身近なものとして取り戻せたらいいですね。SMALL IS BEAUTIFUL!
MFSではこれまで、まちなかでの農の勉強会、暮らしのワークショップ、農村ツアー、ファームビジットなど、様々な取り組みを行ってきました。それぞれの活動がカタチを変えて今に続いていく、その変遷をご紹介します。
2016年
【勉強会】保田ゼミ「ELK有機農業の寺子屋」(〜現在)
講師は、神戸大学名誉教授 保田茂先生。若い世代に向けた、ELKの新しい取り組みとして、保田先生から有機農業について全6回で学びました。(初回の様子)
【まちなかのワークショップ】暮らしの学校(〜2019)
「暮らしの学校」は、農や食に関心をもちはじめた人同士がつながり、その関心をより深めるための学びと体験の場。2016年にスタートしてから、農家さんによる料理教室やワークショップ、トークイベント、ファームビジットなど、ほぼ毎月様々なテーマで開催しました。
2019年に神戸市北区淡河町にできた拠点「farmhouseケハレ」での活動が本格的にはじまり、まちなかで農に触れるワークショップから、まちなかから出向いて農村を体感するスクール、MFS「農家の暮らしから学ぶ・秋と冬」「園芸療法講座〜植物の力をかりて私たちにできること〜」へと広がりました。※北野で開催する単発ワークショップ等も継続しています。
2018年
【農村・まちなかのワークショップ】農と里山ワークショップ(全12回) in 淡河&北野
このワークショップでは、神戸ならではの近さで街と里山を行ったり来たりしながら、農をまんなかにした学びと、緩やかな繋がりを得ることを大切にしました。農村では、蕎麦の栽培や季節の料理教室などを行いました。まちなかでは、北区・淡河町からゲストを招き、農を中心とした様々なお話を伺いました。(協力:淡河わっしょい)
2019年
【農村ワークショップ】種まきから始めるおでんづくり (全10回)in 淡河
農村での拠点となる古民家「farmhouseケハレ」にて活動がスタート!農家から学ぶ秋冬10回連続ワークショップが皮切りとなりました。農家と作業や食を共にし、最終回には、タネを蒔き育てた大根も使った「おでん」を参加者みんなで囲むことを目標に、農家さんや地域の人たちといろんな「おでんのタネ」づくりを行いました。
半年間、淡河町に通うスタイルのワークショップが、いまのスクールへと繋がりました。
2020年
【勉強会】保田ゼミ「日本の経済と有機農業-これからの生き方を考える (全10回)(〜現在)
2016年からはじまり、4年続いた「有機農業の寺子屋」ですが、スタイルを変更しテーマをより広げ、また、そのときの時勢を取り入れながら、時には脱線もアリ!という、保田先生を囲んでのゼミスタイルになりました。有機農業を軸に、いま私たちが知りたいことを学びながら、これからの生き方をポジティブに考える場を目指しています。
(3)URBAN FARMING
ー 都市住民に農のある生活への入口をつくり、小さな生産者を増やす事業ー
農村部に農の理解者となる市民・マイクロファーマーが増えると同時に、まちなかにも理解者を増やしたい。まちなかでも日常的に土に触れることで、都市住民も食べ物がどうやって生まれているのかを思い出してほしい。「食」を他人事にせず、自分事として取り戻すための入り口が、アーバンファームだと思っています。
そのため、EAT LOCAL KOBEでは農家さんに講師として参加してもらうことを大切にしています。農村とまちなかが心と心で近づく、そんな運動です。
2015年 北野で、プライベートアーバンファームの開墾がスタート!
2020年 FARM to FORKのテーマは、「まちを耕そう!」(当日のレポート)
あわせて10月を「URBAN FARMINGを考える月間」とし、世界の都市農家インタビューや、神戸のアーバンファーマー取材動画発表、アーバンファームツアーなどを行いました。
【食都神戸推進の一環として整備された農園】
2021年
「平野コープ農園」 @兵庫区・平野展望公園内 (運営:平野コープ、講師:はなれ・高木さん)
「ウンガノハタケ」@兵庫運河沿い (運営:ウンガノハタケ園芸部、講師:チアファーム・浅川さん)
2022年
「北野エディブルヤード」@旧北野小学校敷地内 (運営:北野エディブルヤード、講師:森本聖子さん)
「ウジャマー菜園」@長田区・新湊川公園内 (運営:SoooGoodながた、講師:ストベジファーム・足立さん
「URBAN FARM BOOK-街の中の使われていない場所をアーバンファームにするためのガイドブック-」も発刊しました。
(4)YOUTH
ー次世代のために種をまく事業ー
未来をつくっていく子どもたち・若者は、とても大切です。だから彼らと一緒に、彼らのなかに、タネを蒔くことをしたいと思っています。未来を担うひとたちが、明るいビジョンを持ち、タネを健やかに育めるような社会、環境であることを願って活動しています。
2017年 北野こどもキッチンスタート(〜2021年)
みんなでつくろう!神戸の旬の食材を多年代で囲み、みんなでつくって、みんなでたべる食堂です。中央区連合婦人会さんと一緒に、地域の居場所づくりや食育を目的とした取り組みをスタートしました。※スタート時は「元町こどもキッチン」
2019年 KOBE”にさんがろく”PJ「KOBE RE SAUCE PROJECT」
神戸市主催・産学連携「にさんがろくプロジェクト」を通じて、学生さんや企業さんとも共働し、ローカルの農家さんと生み出す加工品の可能性を感じました。また良いものを作れば、適正価格で流通できるというという学びがありました。EAT LOCAL KOBEチーム1年目は、神戸の野菜だけを使ったオリジナルソースを作ることを目標に、学生のみなさんと一緒に取り組みました。(中間報告会、最終レポート)
↓その後の発展
2022年 オリバーソースさんと「KOBE CRAFT SAUCE PROJECT」が発足!
この活動で試作品がリリースされた神戸クラフトソース。2021年春には、新商品として限定リリースに繋がりました。そして、2022年春には、新たな神戸クラフトソースが開発されました。その過程はコチラからご覧ください。
2020年 KOBE”にさんがろく”PJ「KOBEアグリ活」
EAT LOCAL KOBEチーム2年目には、大学や学部の垣根を超えて、食や農業に関心のある学生10人が集まりました。そして、9月から約半年間、淡河町野瀬地区をステージに農業体験を通じて「学生が農業を学ぶ場作り」を一緒に考えました。
▶学生さんたちが書いた活動新聞はコチラ
▶日々の活動報告はコチラ
↓その後の発展
2021年 学生の活動から生まれた畑塾「MICRO FARMERS YOUTH」(2021、2022、2023)
「神戸アグリ活」EAT LOCAL KOBEチームの皆さんが、半年を通じて真剣に農に向き合う姿、些細な気づきから日々の暮らしを豊かにしていく姿を間近で感じ、この活動は続ける意義がある!アグリ活を持続可能な活動にしたい!という思いから、学生による学生のための一年間の農業スクールが生まれました。(~2023年)YOUTHでは、作付計画から栽培、そしてご飯づくりや保存食づくりなど食べるところまでを、自分たちで考え、実践を通じて学びます。
▶関連記事
・自分の居場所がもう一つできた、そんな感覚になりました |YOUTH 卒業式 (2022)
2021年 KOBE”にさんがろく”PJ「神戸CRAFT納豆」チーム
ELKチーム3年目は、「神戸CRAFT納豆」チーム。ローカル素材のCRAFT納豆づくりを体験し、伝える活動に取り組みました。北区淡河町を拠点とし、現地ではMICRO FARMERS YOUTHの学生と交流しながら活動しました。納豆づくりはもちろん、大豆の収穫・脱穀・さやむき・選別も体験。淡河町で得た学びや納豆の魅力を、今度は伝える側にまわりたいと、自宅でも簡単につくれる納豆について、友人に何度かレクチャーするなど、ワークショップを開催。より多くの人に活動を知ってもらうべく、紙面づくりも行いました。
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▶学生さんたちが書いた活動新聞はコチラ
2022年 KOBE”にさんがろく”PJ「KOBEまんぷくプロジェクト」
ELKチーム4年目は、「KOBEまんぷくプロジェクト」。神戸の農家さんや漁師さんのもとへ足を運んで学んだことをもとに「まんぷくすごろく」を制作しました。神戸の美味しい食べ物のことや食にまつわる豆知識など神戸の豊かさを、学生さんの視点からぎゅっと詰め込み表現してくれています!
▶日々の活動報告はコチラ
▶まんぷくすごろく全文はコチラ
(5)漁師さんとの連携
EAT LOCAL KOBEがはじまった頃は漁師さんと関われることが少なかったのですが、いろんな機会にお声がけしたら、どんどん気持ちよく参加してくださいました。
ファーマーズマーケットを海岸や漁港で開催することを農家さんも喜んでくれ、回を重ねていたら、新たな漁師さんも参加してくれるように。海へ山へ農村へと気軽に出かけられる神戸だからこその繋がりと広がり。
そうしていたら「海だけを見てたらあかん!」と漁師さんの声。そこで海山田畑は繋がっていると伝えるために、動画やマップも制作しました。私たちの里海、里山、この環境をみんなで守り育てていきたいです。
2016年〜 地引網イベントと、わかめオーナー制度@須磨
2016年 すまうら水産さんと一緒に、海の恵みをリアルに体験する地引網イベントを神戸市の地産地消推進の一環としてスタートしました。こども達が地引網で魚を採って、さばいて、食べるところまで。魚の生命が口に入るまでを体験するイベントです。
また同年から、すまうら水産さん主催のわかめオーナー制度にも、毎年EAT LOCAL KOBEとして参加者を募り参加しています。
2019年「SUMA DAY」ファーマーズマーケットを須磨海岸で初開催!
2020年〜2022間 コロナの影響で中止
2023年 すまうら水産さんがメインスポンサーとなって復活!(当日のアルバム)
2020年 OCEAN FRONT MARKETの開催
東須磨漁業振興会・水産研究会の漁師さんとのスペシャルマーケット「OCEAN FRONT MARKET」を開催しました。日頃は客船が並ぶ神戸港に漁船が並び、その向かいには農家さんの軽トラという特別なマーケットになりました。トークセッション(トーク①、②)を行ったり、料理人の方々のご協力で神戸のハモや魚を使った朝ごはんも登場しました!
2021年〜 垂水漁港でもマーケット開催!
神戸の若手シラス漁師グループ「神戸ペアトローリングス」さんによる神戸の海についてお話や、地元の飲食店さんによる魚の捌き方デモンストレーションも好評!をいただきました。隣では昼網の鮮魚市も同時開催され、海と畑からの恵みをお買い物できるのもここならでは!
2021年〜 須磨海岸で年に一度のお祭りFARM to FORKも開催!
2021年、2022年の2年に渡って、FARM to FORKを須磨海岸で開催しました。
【2021】「みんなで守り育てよう!神戸の海・山・田畑」(レポート(vol.1、vol.2))
イベント開催に際して、海、山、田畑のつながり、そして私たちの暮らしとのつながりを伝えるスペシャルムービー【MOVIE】みんなで守り育てよう!神戸の海、山、田畑を制作しました。
【2022】「みんなで願う豊作と豊漁」(レポート(vol.1 、vol.2))
六甲山のミネラルウォーターと明石海峡からの海の流れが合流する神戸空港付近は魚がたくさん獲れる良い漁場なのです。その繋がりと、神戸の魚が買える場所がわかる地図の作成と配布を行いました。(「実は神戸は豊かな漁場だった。」)
2022年 神戸の農村の子どもたちと一緒に、兵庫運河へ
夏休みのある日、神戸の農村に暮らす子どもたちと兵庫運河へ出かけて、兵庫区漁師・糸谷さんから海のこと、田んぼと海も繋がっていることなどを学びました。海に入ってあさりを探したり、しらす丼を食べたり、思い出になったかな?!(レポート)
2023年〜 東遊園地のマーケットにも、漁師さんたちが来てくれました!
(6)神戸の暮らしと小さな旅シリーズ
外国人や移住者から視た神戸とその方々からのレシピを通じて、神戸の魅力や多様性を記事や動画で可視化。神戸には豊かな田畑や海があり、田畑や海に栄養を与えてくれる六甲山という山もあります。そんな環境のなかで私たちは、農家さんや漁師さんと手をつなぎ、おいしい暮らしをサスティナブルにしていきたいという思いから発信しています。
そして「今あるものでつくる」ことが地産地消の推進につながり、環境にもやさしいと信じて、「神戸の暮らしと小さな旅シリーズ」を継続しています。
2015年 「神戸に暮らす人が神戸の隠れた食の魅力を探求するシリーズ」(レシピ付き)
神戸で活動する家庭料理家が、市内の農園を訪ね、農家や外国人の方からレシピのヒントをもらいながら、友人を集めて小さなパーティーを開く。そんなプロセスを綴りました。(全4回)
春:ファームでの収穫。バーバラさんの肉料理を囲む小さなパーティー(前編、後編
夏:北区へ農家探訪記。 そして六甲山頂でデビッドさんのバーベキュー(前編、後編)
秋:秋の朝、Farmers Marketでお買い物。ダリアさんのお家で小さな食事会(前編、後編)
冬:冬の海。ワカメ狩りにポールさんが須磨へ朝の散歩。冬のアウトドアレシピ(前編、後編)
2021~2022年 「高山なおみさんと神戸の小さな旅」(食都神戸推進事業)
料理家・文筆家である高山なおみさんと一緒に、神戸をめぐるシリーズです。「食都神戸DAY・FARM to FORK」のステージで、高山さんにトークをしていただくため、一緒に農家さんや漁師さんに会いに出かけました。その様子を、2021年度分、2022年度分とふたつのタイトルでお届けしました。
▶ムービー・記事
「①おいしいを見つける、海と田畑の神戸旅」
「②今あるものでつくる、神戸のごはん」(レシピ付き)
2023~2024年「高山なおみさんと神戸の暮らしシリーズ」
料理家・文筆家である高山なおみさんと一緒に「神戸のおいしいもの」をお届けするシリーズ。食と神戸暮らしの楽しみを、春夏秋冬ごとにご紹介していきます。
(7)FARM to FORK、そしてON THE BEACHへ
食都神戸DAY・FARM to FORK 主催:神戸市
※食都神戸事業の一環として、2016年〜2022年まで開催。
「農」をまんなかに、FARM(田畑)とFORK(食卓)をつなぐ、年に一度のお祭りとして開催した、食都神戸DAY・FARM to FORK 。毎年様々なテーマを掲げ、神戸の農家さんや漁師さんを中心に、多彩な出店者が参加するマーケット、トークイベント、ライブペインティングや音楽ライブ、映画鑑賞などを、秋の週末に東遊園地や須磨海岸で楽しみました。
「食都神戸DAY・FARM to FORK」は終了しましたが、2023年からは年に一度のお祭り「ON THE BEACH」と名称を変更してEAT LOCAL KOBE FARMERS MARKET 実行委員会が継続しています。
DATE BASEー9年間の思い出ー
FARMERS MARKETのアルバム(2018年〜現在)、暮らしの学校・EVENT・FARM VISITの詳細、FARM TO FORK(2016年〜2022年)などのレポートやアルバムを、コチラにまとめています。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
Thank you for
A SMALL CIRCLE OF FARMERS MARKET
ーみんなでつくろう!小さな循環ー
FARMERS MARKETが協働する「食都神戸」とは
「食都神戸」とは、「食文化を神戸の魅力に育てていく」ことを目指した中長期的な運動です。 2015年の始動からこれまで、都市地域と農漁業地域が近接した神戸独自のポテンシャルを最大限に活かし、神戸産農水産物の普及促進や農を活用した食ビジネス支援等に取り組んでいます。
神戸で暮らす一人ひとりが食とのつながりを深めることで、自分らしく豊かに生きるライフスタイルを目指します。
ー神戸市のサイトよりー